研修の特徴

大牟田市立病院では、地域の中核病院として幅広い症例を経験できる初期臨床研修を行っています。
日常診療から救急医療まで、実践的なプライマリー・ケア能力を重視した研修が特徴です。

指導医メッセージ(プログラム責任者より)

臨床研修管理委員会委員長 / プログラム責任者
伊藤 貴彦(救急科部長)

【経歴】
  • 久留米大学卒(平成8年)
  • 日本救急医学会 専門医
  • 日本麻酔科学会 指導医・専門医

平成16年に新医師臨床研修制度が発足して以来、当院では『プライマリー・ケアの基本的な診療能力(態度・技能・知識)を身に付ける』ことを基本理念とした研修プログラムを構築しております。

当院の研修プログラムには、次のような特徴があります。

  • 医師として基本的・総合的な診療能力が身につくような研修プログラム

    基本科目である内科・外科研修に加えて、麻酔科、救急医療、産婦人科、小児科、精神科、地域医療を研修することによってプライマリー・ケアの基本的知識を学び経験することができます。

  • スキルアップ研修

    より深い専門領域の研修でスキルアップしたい場合は、希望研修科を自由に選択でき、研修に専念できるような配慮を行います。

  • チーム医療

    他科医師とのコミニュケーションができるように医局は総合医局となっていますので、多くの医師からアドバイスを受けることができるような環境です。さらに、当院は医師以外の他職種とのコミニュケーションも充実しており他職種での研修(中央放射線部、中央検査部、薬剤部、栄養科など)も可能です。

  • 地域医療への参加

    1ヶ月間の地域医療研修の他、当院では病診連携や地域医療連携室による医療介護連携も積極的に行っていますので地域医療を担う医師としての充実感を実感できます。

  • 学会・研修会への参加

    当院では多くの院内研修会が開催されております。臨床病理カンファレンス(CPC)、臨床がんカンファレンス(CCC)の他、多くの臨床カンファレンスがあります。また、接遇や医療安全に関する研修会も開催されています。さらに、全国規模の学会や研究会での発表や参加を積極的に行っています。

    当院では、研修医一人ひとりが安心して成長できるよう、病院全体でサポートする体制を整えています。
    医師としての第一歩を踏み出す研修の場として、当院での初期臨床研修を心より歓迎します。

診療体制・症例実績

豊富な症例を通して、医師としての基礎力と対応力を着実に身につけることができます。

診療科数 30診療科
年間延入院患者数 約85,900人
年間救急外来受診者数 約4,800人
年間救急車搬入件数 約1,900台
年間手術件数 約2,800例
年間内視鏡検査数 約3,600件

カンファレンス・学習機会

症例検討や発表を通じて、診療能力とプレゼンテーション能力を養います。

  • 症例カンファレンス(週1回)

  • 臨床病理カンファレンス(CPC):奇数月第2火曜日 19:00~

  • 臨床がんカンファレンス(CCC):偶数月第2火曜日 19:00~

  • 院内ミニレクチャー(年間約22回)

  • 大牟田消化器研究会(年4回)

  • 大牟田神経アーベント会(年6回)

  • 大牟田呼吸器カンファレンス(年4回) ほか

きめ細やかな指導体制

  • 指導医養成講習会修了の指導医:27名

  • 全研修科において、指導医・上級医によるマンツーマン指導を実施しています。

副直体制・夜間対応

副直は、指導医または上級医の指導のもとで経験します。
夜間も画像診断を含む各種検査が可能で、各専門科の後方支援体制も整っており、24時間安心して研修できる環境です。

信頼できる医師になるためのサポート

オリエンテーション時より職員接遇の一環として、服装、姿勢、挨拶、言葉使いなど、対人対応術、説明技術を実地修練して信頼に足りる臨床医師を目指します。

研修実績(平成16年度~令和4年度)

豊富な症例を通して、医師としての基礎力と対応力を着実に身につけることができます。

当院プログラムでの初期臨床研修医(基幹型):計34名

出身大学 久留米大学、鹿児島大学、九州大学、佐賀大学、産業医科大学、山口大学、熊本大学、日本医科大学、帝京大学、東海大学、福岡大学、長崎大学 ほか

研修協力病院としての初期臨床研修医(協力型):計170名

出身大学 久留米大学病院(久留米市)、米の山病院(大牟田市)、筑後市立病院(筑後市)、荒尾市民病院(荒尾市)

病理解剖・学会発表

常勤病理医が在籍しており、研修中の診療科に関わらず病理解剖に介助医として参加できます。
また、1年次から学会発表や症例報告、病歴要約作成を経験し、将来の専門医取得を見据えたサポートを行います。

初期臨床研修以後の専門領域の研修もサポート

2年間の初期臨床研修が修了するといよいよ専門医研修(専攻医)が始まります。初期臨床研修時より個々のキャリアプランに応じたサポートを行います。

研修・資格支援

院内で以下の研修を受講できます。初期研修の段階から、実践的かつ体系的な学びを支援します。

  • ICLS研修(年数回実施/インストラクター資格取得も可能)

  • 緩和ケア研修(毎年夏開催)

  • 感染対策、医療安全研修 ほか

また、当院は以下の指定をされており、がん診療、救急医療、DMATを含む災害医療など、拠点病院ならではの研修も経験できます。

  • がん診療連携拠点病院

  • 地域医療支援病院

  • 災害拠点病院

研修プログラム

自由度の高いプログラムにより、自身の興味や将来像に合わせた研修が可能です。
令和5年度 臨床研修プログラム(030701201)
募集定員:2名

1年次

4週 救急(麻酔科)
8週 麻酔科
週1日救急科(並行研修)
12週

外科

  • 後半8週は週1日救急科(並行研修)
  • 週0.5日:一般外科外来
24週 12週 内科
週0.5日:一般内科外来
8週 循環器内科
4週 腎臓内科

※救急科研修は麻酔科4週+麻酔科研修中は週1日並行研修

2年次

4週 地域医療(大牟田共立病院)
4週 精神科(三池病院)
4週 小児科
週1日外来
4週 産婦人科
32週 選択科
週1日救急科(並行研修)

※救急科研修は選択科研修中に週1日並行研修

学習・生活環境・処遇

仕事と生活の両立を支援し、安心して研修に集中できる環境を整えています。

学習環境

  • 研修医専用デスク、インターネット環境完備

  • 文献検索、NEJMなど主要海外医学雑誌の閲覧が可能

  • 学会・研修会への参加、発表支援あり

生活環境

  • 更衣室・仮眠室完備

  • 院内保育所あり(結婚・妊娠・出産と両立可能)

  • 病院宿舎利用可(無料駐車場あり)

  • 夏季休暇、年次休暇、産休・育休制度あり

給与・処遇について

当院では、初期臨床研修医が安心して研修に専念できるよう、給与・各種手当・休暇制度などの処遇面についても整備しています。

  • 給与、当直手当、時間外手当

  • 社会保険完備

  • 年次有給休暇、夏季休暇

  • 産前産後休暇、育児休業制度 など

※詳細は年度ごとの募集要項に準じます。

病院・地域について

当院は福岡県南部に位置し、大牟田市・みやま市・柳川市を中心とした二次医療圏、さらに熊本県北部まで含む**有明医療圏(人口約36万人)**を担う地域完結型の急性期病院です。当地域は高齢化が進んでおり、悪性腫瘍、脳血管障害、心疾患などの症例が多く、当院は地域唯一のがん診療連携拠点病院として、標準的ながん治療、緩和ケア、放射線治療などを提供しています。

また、小児救急や救急産科においても中心的役割を果たしており、当院の研修内容は「これからの日本医療」を実践的に学べる環境であると考えています。

研修医の紹介

2年次研修医

令和5年度採用:西山 佳佑

1年間の研修を振り返って

大牟田市立病院で研修が始まり1年が経ちました。これまで救急科、麻酔科、消化器外科、消化器内科、循環器内科、腎臓内科をローテーションさせていただきました。

この1年間を振り返るといわゆる医学生から医師としてだいぶ成長できた1年だったと思います。1年前は何をすればいいかわからないし、手技系も何もできなかったですが、今は病棟や救急外来などでの一連の指示や輸液や内服の処方、手技に関しても動脈血採血をはじめとしてCVや気管挿管などもできるようになりました。

特に当院で研修医をしていてよかったなと思うことは、木曜日の救急研修です。大牟田市立病院は研修医の数が少ないので、よく言えば指導医にマンツーマンの指導を受けることができますが、悪く言えば屋根瓦方式の研修の機会は少ないです。しかし、木曜日の救急研修では研修医全員で救急車のファーストタッチを行うので、自然と屋根瓦方式になりますし、初期対応も主体的に学ぶことができます。
木曜日以外の研修ではすでに書いたように指導医にマンツーマンで指導していただけるので、内視鏡や埋没縫合やCVなど手技がしっかり身につきました。

研修生活では大変なこともたくさんありますが、それ以上に、成長を感じられる機会や、楽しいこともたくさんあります。各科の指導医や先輩研修医は優しく指導してくれます。是非見学に来てください。いつでも歓迎します。

1年次研修医

令和6年度採用:大村谷 美紀(久留米大学 令和6年卒)

1年間の研修を振り返って

大牟田市立病院での初期研修が始まり早1ヶ月が経ちました。私は医学部6年生のときにクリニカルクラークシップの一環として1ヶ月間当院の消化器内科で実習させていただきました。そのとき感じた病院全体の雰囲気の良さや研修医と指導医の先生方の距離の近さでこの病院への入職を決めたのですが、実際に入職してみてもそれらは変わらず、学びのある充実した研修医生活を送っています。

当院では研修医1年目の4月は救急科のローテーションと決まっており、はじめのころは不安が大きかったですが、検査オーダーの仕方やサマリの書き方、他科コンサルトの方法など、基本的な仕事内容を身につけることができたのではないかと感じています。また当院では救急科以外をローテーションしている間も木曜日は固定で救急車対応に当たるので、そのオリエンテーションにもなりました。

救急科研修と並行して、看護部との合同研修にも参加しました。先輩看護師さん方にご協力いただき、物品の名称や使い方を覚えたり、基本的な手技を習得したりと大変多くのことを学びました。

まだまだ始まったばかりではありますが、この病院で研修することができてよかったと感じています。是非見学、実習にお越しください。

令和6年度採用:中山 峻 (久留米大学 令和6年卒)

1年間の研修を振り返って

救急科で初期研修がスタートし間もなく1ヶ月が経過しますが、まだまだ分からないことだらけというような状態であると感じています。国家試験を乗り越えてある程度の知識はあると思っていましたが、いざ臨床の場に出てみると、目の前の患者さんにどういうことが起こり、何が原因で苦しんでいるのか、その状態や苦しみに対して何をすべきなのか、など考えなければならないことがたくさんあります。研修医の段階で完全に自分一人で治療していくということはなく、必ず指導医や上級医の先生がついてくれていますが、それでも自分で考えて動かなければならない場面が非常に多く、他にも身体診察の手順や点滴の仕方といった手技の技術、カルテの書き方、検査部への検査のオーダーの出し方など覚えなければならないことがたくさんあります。

大牟田市立病院では、まず最初に救急科をローテートすることで、上で述べたような何を考えて診察するか、検査のオーダーを出すか、といったことが鍛えられます。研修医は自分でやることなんて少ないのではないか、と思う方もいるかもしれませんが、研修医が率先してそういったことを行う場面も多いですし、毎週木曜日には2年次研修医も一緒に救急外来に入るため、たくさんのことを先輩から教わりながら診察することができます。

また、今年度の当院の研修医の人数がは、たすき掛けコースを含め5人なのですが、自分はこれをメリットであると感じています。なぜなら2年次研修医も含め研修医同士で話すことも多く、研修医の距離が近くなり、先輩から教わりやすくなるからです。まだまだ分からないことが多い中で先輩の存在は非常に心強く、やりやすさを感じて研修することができます。

ここまでいろいろ書いてきましたが、実際に見学してみないとその良さは伝わらないと思いますし、歓迎しますので、是非一度見学に来てその様子を見ていただきたいと思います。

研修を修了された先生方

当院で初期臨床研修を修了された先生方をご紹介します。多くの先生が、専門医研修や各分野で活躍されています。

令和4年度採用:阿比留 聡士 (長崎大学 令和4年卒)

2年間の初期臨床研修を終えて

大牟田市立病院での2年間の初期研修を終え、現在は後期研修医として日々研鑽に励んでおります。後期研修での研修も踏まえて大牟田市立病院での初期研修の良さについてお伝えしたいと思います。

まず強みとしては、研修医の人数が少ないため指導医からマンツーマンでの指導がうけられ、手技を学ぶ機会が多いことがあると思います。気管挿管や中心静脈カテーテル、動脈ライン留置など、研修医が身につけるべき手技をする機会がある際は、積極的に上級医が譲ってくださるため、多くの経験を積むことができました。

1年目の終わりが近づいてくると、やや緊急性がある場合でそのような手技をさせて頂く機会があり、成功体験が自信につながりました。後期研修でも落ち着いて対応できるのは初期研修での経験があってこそだと感じております。当院は特に消化器内科が強く、4ヶ月間ローテートし、多くの症例を経験できました。望めば望むだけ経験を積むことができる環境であると思います。

その他にも、病院の規模が程よく感じられ、アットホームな雰囲気であることもこの病院のよさだと思います。診療科の医局がワンフロアであるため上級医の先生方との距離が近く、よく気遣っていただき、声をかけていただけます。自分が疑問に思ったことなども気軽に質問し、教えていただくことができます。

当直の際などでは、薬剤師さんに抗生剤について教えていただいたり、放射線技師さんに読影の相談をしたりと他職種の方にも教わる機会も多くあります。また、病院としてタスクシフトが進んでおり、医師の業務の一部をコメディカルが担ってくださるため、必要な仕事に対して集中して取り組んだり、自学の時間にあてたりすることができます。

以上のことから、当院での初期研修は非常に恵まれた環境で研修が送れると思います。一度見学に来ていただくと、当院の研修のよさが分かっていただけると思いますので、ぜひ気軽にお越しください。

令和4年度採用:河合 祐弥 (久留米大学 令和3年卒)

2年間の初期臨床研修を終えて

大牟田市立病院での臨床研修を始め、あっという間に二年が経ち研修医生活を終了しました。学生の立場から、研修の段階とはいえ医師という立場に変わり、患者目線では一医師として見られるという事の緊張と不安がありました。緊張と不安は研修が終わった今となっても勿論まだありますが、研修医の時は多くの指導医の先生に教わりながら医療を行えたため、少しずつ自分で出来ることも増えていきました。

院内では様々な職種の方達と関わることも多く、コメディカルの方達とコミュニケーションを取る機会にも恵まれその点でも私にとっては働きやすい環境であったと思います。

大牟田市立病院は大牟田の中核病院であり、様々な科で数々の疾患をもつ患者さんの診療に携わることができます。毎週木曜日の救急外来では、軽症から重症まで多くの疾患を経験できます。搬送されてきた患者をほぼ研修医だけで検査から診察、必要であれば他科へのコンサルトまで行います。何かあれば救急医から助言もして頂けるので、自分たちで考えて診療を行えます。

大牟田市立病院の医局は、各科の敷居が低く、他科からのコンサルトに対しても快く答えてくれます。自分が研修で回った科であってもなくても、多くの先生方が気にかけて下さりとても有意義な研修医生活になったと思っています。

大牟田市立病院で得た経験と知識を生かして、新しい職場でも頑張っていきたいと思います。2年間ありがとうございました。

令和3年度採用:栗山 紗矢香 (久留米大学 令和3年卒)

2年間の初期臨床研修を終えて

大牟田市立病院での臨床研修を始め、あっという間に二年が経ち研修医生活を終了しました。臨床研修は、社会人、医師としての生活の始まり、最初は人の生死に携わるという責任の重大さと自分の未熟さに、努力と反省を要する日々でした。重大な責任に晒されず過ごしてきた学生時代とは大きな隔たりがありました。

また診療の中で医学的、社会的な問題に出合い、立ち止まることも多々ありましたが、一緒に悩んでくれる同期、先輩、後輩がいてくれることが大きな支えとなりました。コロナ禍であり会食はまともに行けず残念ではありましたが、病院内に居てくれるだけで自分も頑張ろうと思える、なくてはならない存在です。大牟田市立病院は研修医の人数は少ないものの、素敵な仲間に出会えたことに感謝しています。

大牟田市立病院は大牟田の中核病院であり、各科において軽症から重症まで数々の疾患をもつ患者さんの診療に携わることができます。救急外来では、軽症から重症まで多くの疾患を経験できます。病棟では、メディカルスタッフの方の協力の下、様々な疾患の経過を担当医として患者さんに一番近い存在で経験ができます。カンファレンスでは、各疾患における問診・身体所見・検査の解釈のエッセンスを学ぶことができます。カンファレンスで学んだことが臨床で活かせると小さな感動があります。更に著名な専門家を招致しての治療、日常診療のための実践的なレクチャー、研修医同士での勉強会もあります。

大牟田市立病院の医局は、総合医局となっており各科の敷居が低く、他科からのコンサルトにもフットワーク軽くコンサルトに応じてくれる上級医の存在は貴重です。研修中恵まれた環境に特に感謝しているのは、指導医の先生の熱い指導の下、様々な手技を経験する機会を与えていただけたことです。初めは上手くできず交代してもらうこともあります。その時は悔しくて次は必ず成功したいと強く思い、反省点を振り返り勉強し練習して、一人で完結できるようになった時、その喜びは大きなものです。初めは緊張し怖い気持ちもあり汗をかきながら手技を行います。ですがその後のできることが増えた喜びと達成感を忘れず、一つ一つの貴重な経験を大事にして今後の成長に繋げていきたいと思っています。研修医として想像以上の経験を積ませていただける環境でした。感謝を胸に今後も医師としてより一層精進していきたいと思います。本当にありがとうございました。