看護部では、看護部理念で掲げている「 感性豊かな看護 」を目指して、部署ごとに目標を立て、達成に向けて一丸となり業務に取り組んでいます。
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「 専門看護師・認定看護師のご紹介 」ではそれぞれの活躍の一端を紹介しています。
「 院内活動 」や「 院外活動 」では看護部の様々な活動やイベントを紹介しています。盛りだくさんで大変そうと思われるかもしれませんが、苦労を共にしながらみんなで協力して「 達成する喜び 」を一緒に味わってみませんか。
専門看護師のご紹介
江川 陽子
Q1.なぜ専門資格を取得しようと思ったのですか?
患者さんとその家族に高水準の看護を提供できる看護師になりたいと思ったからです。
Q2.なぜその種類の専門資格を選択されたのですか?
大牟田市の高齢化が進む中で急性期病院においても入院高齢患者さんが増加し、入院をきっかけに身体的・精神的機能が低下されていました。高齢患者さんが安心して療養できる環境を作っていきたいと思い、老人看護専門看護師を目指しました。
Q3.今後どのような活動を行っていきますか?
人生100年の時代です。認知症のある高齢者はますます増えていきます。認知症ケアチーム活動を推進していき、当院のビジョンである「高齢者に優しい病院」に貢献していきます。また、入院前から高齢者の暮らしを支援できるように、地域活動にも積極的に参加していきます。
Q4.専門看護師を目指したいと思っている方へアドバイス等をお願いします。
私は49歳で久留米大学大学院に入学し、勤務しながら大学院に3年間通いました。困難もありましたが、専門看護師の役割「実践・相談・調整・倫理・教育・研究」の6つを習得できたことで、看護師は専門職として自信をもって実践できるようになりました。ステップアップしませんか?
認定看護師のご紹介
堀 ゆり子
Q1.なぜ認定を取得しようと思ったのですか?
私が認定看護師を志したのは、「苦痛や不安を抱えたがん患者さんやご家族が、心地よく人生を過ごすことができるために、専門的の高い看護実践ができるようになりたい」という思いからでした。
Q2.なぜその種類の認定を選択されたのですか?
私は、がん患者さんの看護をする経験が多く、患者さんやご家族の苦痛や不安に対して、どのような看護が適切なのかと常に考えていました。緩和ケア分野では、がん患者さんを全人的に理解して、専門性の高い看護を学び実践にいかすことができるので、緩和ケアを選択しました。
Q3.現在はどのような活動を行っていますか?
緩和ケアチームで毎週1回、回診を行っています。患者さん・ご家族の全人的苦痛や価値観を理解して、患者さん・ご家族の価値観を尊重したケアを実践しています。回診後も、継続して支援を行っています。
また、病棟看護師ががん患者さん・ご家族に苦痛スクリーニングを行い、介入が必要な患者さん・ご家族に対しては、私が面談を行い、OOLを維持・向上するために支援を行っています。
看護部のラダー研修では、「緩和ケア」の講義を行っています。
Q4.今後どのような活動を行っていきますか?
緩和ケアを必要とされている患者さん・ご家族に対する継続看護の強化と、看護職者へ緩和ケアについてわかりやすく指導・相談を行っていくことです。
Q5.認定看護師を目指したいと思っている方へアドバイス等をお願いします。
患者さん・ご家族により良い看護を実践するために、一緒に頑張りましょう。
古家 英明
Q1.なぜ認定を取得しようと思ったのですか?
ストーマケアや皮膚トラブルがある患者に対して、自分で納得いくケアを行いたいと思ったからです。
Q2.なぜその種類の認定を選択されたのですか?
そのケアに対して一番拘りを持ったからです。
Q3.現在はどのような活動を行っていますか?
ストーマ造設する患者に対して、適切なストーマサイトマーキング、術後~社会復帰へ向けてのストーマ装具の選択やストーマケア指導、退院後はストーマ外来にて継続したケアや指導を行っています。褥瘡に対しては、リスクアセスメントに基づいた診療計画書作成と、定期的な評価、褥瘡発生時は全て連絡を受け、速やかにケアを行い、週1回のチーム回診を行いケア方法を検討しています。
Q4.今後どのような活動を行っていきますか?
今後は褥瘡やストマを保有した患者が、在宅や施設で生活するケースが増加すると考えられるため、地域との連携を図り、継続した支援が行えるようにリハビリ、栄養科、薬剤部、MSWなど他職種との連携を強化し推進を行っていきたいと思います。
Q5.認定看護師を目指したいと思っている方へアドバイス等をお願いします。
大変ですが学びたい気持ちがあれば大丈夫です。一緒に頑張りましょう。
冨松 高司
Q1.なぜ認定を取得しようと思ったのですか?
高度で専門的な知識・技術を習得し、質の高いケアを実践できる能力を養うため。
Q2.なぜその種類の認定を選択されたのですか?
生命の危機的状況にある患者・家族に対して重症化の回避、合併症予防、早期回復支援を図ることを使命とした集中ケア認定看護師を志した。
Q3.今後どのような活動を行っていきますか? または行っていますか?
生命の危機的状況にある患者に対して、あらゆる側面からの生体反応を見極め、重症化を回避するための援助を実践します。他職種と協働し問題点を明確化し、患者の早期回復へ向けた援助が行えるようマネジメントを行います。
また、患者家族の心理状況を理解し、ニーズを充足できるよう援助を行います。
Q4.認定看護師を目指したいと思っている方へアドバイス等をお願いします。
志高く臨んで下さい。
村上 潤一郎
Q1.なぜ認定を取得しようと思ったのですか?
認定看護師は看護師になった頃から興味がありましたが、なかなか行動に移すことができずにいました。しかし、ある交通外傷で不幸な転帰をたどった患者さんに対し、我々医療チームが提供した観察や処置が本当に正しかったのかと疑問を持ち出しました。このような経験を通し、有明地区で「防ぎ得た死」を発生させないという使命感を胸に認定看護師への道を決意しました。
Q2.なぜその種類の認定を選択されたのですか?
学生の頃から、解剖学や生理学は一生懸命勉強してきました。それらの知識を瞬時に引き出しアセスメントを求められる救急看護に魅力を感じているからです。
Q3.今後どのような活動を行っていきますか? または行っていますか?
現在、従来まで医師が担当していた救急隊からのホットライン対応、その後の救急車搬入受け入れを平日時間内に限って私が担当しています。救急患者の病態に応じて、問題の優先順位を迅速に判断し、適切な初期対応技術を実践していきたいと考えています。
今後、まずは部署内において、救急搬送される患者さんへの根拠に基づいた対応を教育し、初療に携わる救急看護師レベルの底上げに努めていきたいと思います。また、院内においてもBLSやICLS、また急変時対応などの活動を行っていこうと思います。
Q4.認定看護師を目指したいと思っている方へアドバイス等をお願いします。
認定看護師の教育課程は厳しいですが、様々な知識や技術、また仲間を増やすことができます。
当院で当たり前と思って行っている観察や処置が実はまったく根拠に基づいてなく異なっていたりと、当院を客観的にみることもできます。勇気がいる決断とは思いますが、ぜひ一歩踏み出してみてください。
後藤 泰成
Q1.なぜ認定を取得しようと思ったのですか?
認定看護師となることで、専門的な知識を得て、質のよい看護を提供すること。また、今後を担う看護師を育成するためです。
Q2.なぜその種類の認定を選択されたのですか?
急性期からの看護を充実させることで、患者の社会復帰に大きな影響を与えることができるためです。また、患者の重症化を防ぎ、生命を守ることができるためです。
Q3.今後どのような活動を行っていきますか? または行っていますか?
現在は一般病棟でこれから社会生活へ復帰する方や療養する方に対して健康維持の教育や早く診察・報告した方がよい症状などを知識として得ることができるように活動しています。看護師にも同様に注意するべき症状や緊急時の対応を教育して、看護に質をあげていきたいです。
Q4.認定看護師を目指したいと思っている方へアドバイス等をお願いします。
認定を取得することはとても大変ですが、新しい視点や考え方、高度な知識や技術など多くの事と出会い、触れあうことができます。
今、やりたいと思ったときがその時だと思います。悩む前にやることが重要だと思います。
川後田 美穂子
Q1.なぜ認定を取得しようと思ったのですか?
院外の感染対策研修会に参加したとき、「自分や家族が患者の立場になったら、今(自分が)提供していること(ケアなど)を受け入れられるか?」と問われ、病棟勤務をしていた当時の私は、言葉が出せませんでした。「漠然と看護してはだめなんだ、もっと勉強して知識を深め、自信をもって患者さんに看護を提供したい!」と思ったのがきっかけです。
Q2.なぜその種類の認定を選択されたのですか?
「感染管理は患者が安心して医療を受けられるために、また医療従事者が安全に医療を提供できるために必要なことだ」と学ぶ機会がありました。地域の中核病院としての役割を担う大牟田市立病院には、よりきめ細かな感染対策が不可欠と思い、専門的に学びたいと思いました。
Q3.今後どのような活動を行っていきますか? または行っていますか?
感染対策チーム(Infection control team):ICTの一員として、各種医療関連感染サーベイランスや院内医療従事者対象の感染対策研修会の実施、週1回程度の院内ラウンドなどを実施しています。そのほか近隣の医療機関のICTと連携し、相互の感染対策の評価やカンファレンスを行ったり、地域の看護師を対象に勉強会も開催しています。
Q4.認定看護師を目指したいと思っている方へアドバイス等をお願いします。
患者さんとその家族、そして医療の現場で働くすべての医療従事者にとって、安心で安全な医療のために必要なもの、それが感染管理です。感染管理認定看護師の道に、是非一歩、足を踏み入れてみませんか?
坂口 実枝子
Q1.なぜ認定を取得しようと思ったのですか?
看護の専門職として知識や技術を向上させ、患者さんにとって安心で安全な医療の提供ができるよう学びを深めたかったからです。
Q2.なぜその種類の認定を選択されたのですか?
今までの看護師経験の中で感染分野の業務に携わることが多く、興味がありました。また、過去にアウトブレイクを経験し、感染が患者さんへの不利益だけでなく、結果的に病院全体へも影響することがわかりました。医療関連感染は防ぎ得るものであり、感染対策は病院で働く全員で実践する必要があります。そのためには、感染管理の専門的知識を得て働きかける必要があると考え選択しました。
Q3.今後どのような活動を行っていきますか? または行っていますか?
感染対策において現場で困っていることや問題点などの相談を受け、一緒に考え指導し効果的な感染対策が病院全体で組織的に実践できるよう、多職種と協働し感染対策の質の向上を目指しています。医療関連感染サーベイランスを実施し現場へのフィードバック、組織的な感染管理活動の参加等を行っています。また、地域の病院とのネットワークも築きながら院内外を含めた感染対策の向上に努めて行きたいと思います。
Q4.認定看護師を目指したいと思っている方へアドバイス等をお願いします。
大変なこともありますが、まず挑戦してみることだと思います。認定看護師教育課程での新たな仲間や先生方との出会い、学びの環境はとても良い刺激になります。
【2024年度認定看護師会】
院内活動
【超緊急帝王切開シミュレーション】
超緊急帝王切開術のシミュレーションに病棟看護師役として参加させて頂きました。実際の現場では、
緊急帝王切開の症例を経験したことがなく、初療からOP室搬入まで戸惑いと緊張がありましたが、
今回シミュレーションに参加したことで流れを把握し、自分の改善点を明確にすることができました。
緊迫感がある中で、他職種でコミュニケーションを密に図ることで迅速な母子の救命に繋がると感じ
ました。
実際に、自分がグレードAの症例に遭遇した際は、今回の学びを活かし実践できるようにしていきたい です。また、定期的なシミュレーション開催の重要性を改めて実感しました。
実際に、自分がグレードAの症例に遭遇した際は、今回の学びを活かし実践できるようにしていきたい です。また、定期的なシミュレーション開催の重要性を改めて実感しました。
【パパ・ママ専科】
大牟田市役所の子ども家庭課では、「夫婦の絆を強め、参加者同士の交流」を目的に「パパママ専科」を開催されています。今回、5月と7月に当院助産師が外部講師を行いました。これからパパ&ママとなるご夫婦に、命の大切さ、妊娠期の生活、出産を迎える心の準備、父親の積極的な育児参加をお話しました。分娩のメカニズムやリラックスや呼吸法、お人形を使っての抱っこ、おむつ交換や沐浴など盛りだくさんの内容でしたが、7組(14名)のご夫婦と一緒にわいわい楽しく実践することができました。
【認知症サロン・いこいの広場】
入院による認知症症状やせん妄を防ぐために、安心した時間をすごせる居場所です。回想の力を活かす昔遊びや家庭的な雰囲気からの安らぎや落ち着きを得ることができるように工夫しています。
これからも、その人らしさのある看護ケアをめざし、患者さんの笑顔や穏やかな一時を過ごせる様にしたいと思います。一度見に来て下さい。
西5階病棟 永江 久訓
これからも、その人らしさのある看護ケアをめざし、患者さんの笑顔や穏やかな一時を過ごせる様にしたいと思います。一度見に来て下さい。
西5階病棟 永江 久訓
【看護部認知症ケアチームの取り組み】
看護部認知症ケア委員会の取り組みの中で、認知症ケアやアクテビィテイを実践があります。その人に向き合った関わりから学び本人の思いや願い、困っていることに視点を置いた本人視点の看護ケアへつなげていくことが目的であり、患者に関わるスタッフが本人の思いや願いを知り本人中心の視点とリスクマネジメントの視点とのバランスを良くすることが重要だと考えます。
長い人生を歩んで来られた認知高齢者の方が、入院され不安や恐怖の中、認知症ケアを通して落ち着いた心や安らぎにつながる瞬間や一時を大切にしています。認知症ケアの啓発・向上につながる取り組みを継続していきたいと思います。
長い人生を歩んで来られた認知高齢者の方が、入院され不安や恐怖の中、認知症ケアを通して落ち着いた心や安らぎにつながる瞬間や一時を大切にしています。認知症ケアの啓発・向上につながる取り組みを継続していきたいと思います。
院外活動
【日本母性衛生学会】
台風19号の影響で開催日が1日短縮されましたが、ヒルトン東京ベイにおいて、第60回日本母性衛生学会が開催されました。
今回の学会は、テーマは「多職種で支える母性の確立と母と子の絆」でした。私は「妊娠期における 母乳育児の強化」について発表しました。
他施設では、理学療法士と連携し産褥期のケアを行っており、興味深く拝聴し、今後の助産ケアの
参考にしたいと思いました。
今回の学会は、テーマは「多職種で支える母性の確立と母と子の絆」でした。私は「妊娠期における 母乳育児の強化」について発表しました。
他施設では、理学療法士と連携し産褥期のケアを行っており、興味深く拝聴し、今後の助産ケアの
参考にしたいと思いました。
【退院後の生活を見据えて】
~看護部では、患者さまの退院後の「生活」に視点をおいた関わりができる人材の育成を目指し、市内の介護施設や訪問看護などで実習を行っています。~
~研修者の声~
施設では「誰もがその人らしく生活を送る」という事に着目し、1人1人の生活スタイルと向き合いながら生活をされていました。
当院の多くの医療関係者が「早期退院へ向けた関わり方」の重要性を感じていましたが、具体的にどういった内容が求められているのか、本当にその人が望む環境へとつなぐことが出来ているのかといった点を考えさせられる実習でした。どの病棟でも「多職種連携」は多くの部分で課題となっていますが、その人らしい生活へと繋げていけるよう、多職種による連携をいかに活用するかが、ポイントだと思います。まだまだ分からないことは多いですが、今回の研修を通し患者家族の望むサポートの一員になれるように日々携わりたいと思います。