「わきが」は保険病名を腋臭症といって、保険内診療が可能な疾患です。美容外科や美容整形外科に受診すると、法外な値段で治療が行われることもありますが、一般の病院での治療(保険診療)が可能な疾患です。
「わきが」(以下腋臭症)は、一般に代謝の盛んな10代半ばから発症することが多く、多汗を伴い、腋臭症の患者さんの多くは下着やシャツのわきの部分が黄色く染まっています。
発症の原因は、発汗に伴う細菌感染であるといわれています。腋は毛があり、腕をおろしているといつも風通しが悪く、皮膚の常在菌が繁殖しやすいために生じます。
治療の適応は、基準が決まっているわけではなく、患者さんの希望があれば加療を行うことができます。
比較的軽傷の場合は、市販のデオドラント製品や、ミョウバンなどで効果を期待できますが、重症となれば手術を行います。
ただし、手術の後の安静の為にしばらく腕を動かせないため、苦痛を伴うことも少なくありません。美容外科ではこの安静制限を行わない場合もあり、術後のトラブルが多く、上肢の挙上困難を生じることもあります。
最近では、レーザー照射による脱毛が腋臭症にも効果的なため、まずはレーザー脱毛をおすすめることが多いです。
他人から指摘されたりして、気になる方がおられれば、福音となる治療や対処方法がきっとあるはずです。
一度お近くの医療機関にご相談されてみてはいかがでしょうか。
形成外科部長:春日 麗
(※本原稿は、有明新報平成20年3月3日号「医学医療の現場から」掲載原稿を一部変更したものです。)
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