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 (メディカルパティオ)
 睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時に本人が無意識のうちに大きないび きをかいたり、幾度となく呼吸が止まってしまう病気です。そのため、夜十分な睡眠がとれず昼間眠くなってしまい、鉄道や航空機・船舶などにおいて居眠り運転を原因とする労働災害が発生しています。また、日中の眠気による交通事故・仕事や学業の能率低下など、極めて重大な社会問題を引き起こしています。SASの潜在患者は、日本では約200万人と言われています。そのうち治療を受けている人はわずか3万人程度で、本人が病気に気づかずに悩んだり、気づいても治療せずに放置しているケースが多いとみられています。
【こんな症状】
①睡眠中呼吸が止まる ②大きないびきをかく ③熟睡感がなく、疲労感がある ④集中力低下⑤口やのどが渇いて口臭がある ⑥日中強い眠気を感じる ⑦朝、頭痛がする ⑧不眠症 ⑨勃起機能不全症 ⑩肥満など

【こんな合併症】
高血圧 不整脈 虚血性心疾患 糖尿病 動脈硬化 脳血管疾患 ・・・
睡眠時無呼吸症候群によって血中の酸素飽和度が減少し、交感神経の活性化や血管の収縮、代謝異常等をきたして、耐糖能異常や心疾患、脳血管障害といった2次的な健康障害を生むと言われています。

【当院での睡眠時無呼吸症候群の検査と治療の流れ】
睡眠時無呼吸症候群の診断にPSG(終夜睡眠ポリソムノグラフ)検査を行っています。
検査は1泊入院で行い、眠っている間の呼吸やいびき、心拍や血中酸素飽和濃度などを観察します。この検査で1時間あたりの無呼吸の数(AHIといいます)が5回以上あると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。さらに20回以上あると中等度以上の睡眠時無呼吸症候群であり、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸治療)の適応となります。

CPAPの適応となった場合、導入後数ヶ月たってからCPAP を使用しながら再びPSG検査を再び受けていただきます。これをタイトレーションといいます。タイトレーションは治療効果の判定や、適切なCPAP圧を見るためのものです。タイトレーション後は、各々の患者さまに応じた圧力を設定した固定CPAPに器械を切り替えることになります。

当院では、 「耳鼻咽喉科」「循環器内科」で検査・治療を行っています。一泊二日の痛みを伴わない検査入院で睡眠時無呼吸症候群の診断がつけば、治療(CPAP:在宅持続陽圧呼吸療法)によりほぼ改善されます。